以前にご紹介した輻射冷暖房パネルが稼働しました。
写真の右手にある格子状のものがそうです。今回は高めの天井高に合わせて、パネルも特注サイズで2400あります。
エアコンなど他の暖房は使用していませんが、2月上旬の外気が氷点下の日でも、十分暖かく過ごすことができました。
この格子状のパネルが循環水によって40℃位に温められ放熱します。これによって、床面がまるで床暖房が入っているかのように暖かくなります。
人が感じる温度(体感温度)は、室温と壁・床などの表面温度の平均値になると言われています。輻射暖房の場合、床・壁・天井が輻射熱によって直接温められるので、室温よりもむしろ高くなります。このため、室温が低めでも寒さを感じにくくなります。
ふく射冷暖房システムは、ほかにもいいところがあります。
① 音がしない・・・ファンがないので音は全くしません。ホコリを拡散することもありません。
② フィルターがない・・・すなわち掃除の必要もありません。
③ 省エネ・・・お湯をつくるのはエコキュートです。もっともエネルギー効率が良いと言われるヒートポンプシステムにより、電気代も抑えます。
④ 長持ち・・・室外機は、水を温めること・冷やすこと以外の機能は持たない、シンプルな機械なので、故障も少ないと言われています。
⑤ 意外にローコスト?・・・50坪くらいの家まで1台の室外機でまかないます。将来の取替も1台だけですから、ライフサイクルコストは抑えられます。
⑥ 配管が露出しない・・・せっかく出来上がった建物にエアコンの配管が出てしまうのは残念ですよね。耐久性の高い配管材を用いるので、隠ぺい配管しても安心です。
では欠点は・・・
① イニシャルコストが高い・・・各部屋にエアコンをつけるよりは高いです。
② 大きい・・・ごらんのとおり。設置場所を設計時から考えておく必要があります。
③ 立ち上がりが遅い・・・スイッチを入れたらすぐに温まるというものではなく、24時間冷暖房を前提にしたシステムです。
④ 高い断熱性能が必須
さて、夏の冷房運転がどれほど効くのか楽しみです。