住宅ローンの金利はどこまで安くなるのかという感じです。
お客様の申し込みをお手伝いして最新情報を整理したので、皆様にもご紹介します。
金利については、一番安い変動金利で比較をすると、都銀・地銀・信金は0.775で横並びなのに対し、ネット銀行は0.539~0.68とばらつきがあるものの、実店舗のある銀行よりずいぶん安い設定です。都銀→地銀→信金の順に金利が高くなるようなイメージがありましたが、今では差がないようです。
固定金利については、各行ともいろいろ工夫を凝らしてアピールしていますが、フラット35だと一定の住宅に対して0.6ポイント補助を受けられるので、高性能な家を建てる人にとっては、お得に感じます。
ちなみに、35年全期間固定で、1.580~が10年間は0.6下がって0.980~となりますので、まるで変動金利のような数字になります。
金利ではこのような差がありますが、その他の費用が結構大きな金額になるので、よく検討しなくてはいけません。
住宅ローンは、金利のほかに①保証料(保証会社に支払う)・②団体信用生命保険料(ローン用の生命保険)・③銀行に払う手数料が必要です。
まず①保証料について比較しましょう。
保証料とは、保証会社に保証人の代わりをしてもらうための費用です。もしもローンが返済できなくなった場合、保証会社が代わりに返済します。土地・建物を担保にとった上、保証人までつけるとは、銀行にとってはこんな堅い貸し付けはないわけで、少ない利ザヤでも取り合いになるのもわかります。
都銀・地銀・信金は、借入金額に対して0.2ポイント上乗せになるので、0.775⇒0.975になります
一方ネット銀行は、保証会社をつけないので要りません。(担保は他の銀行と同じように必要です)⇒0.539~0.68
フラット35も保証料は要りません。⇒0.980
ちなみに、保証会社が返済するとローンを払わなくてよいのではなく、保証会社が返済を求めてくるので、借りる側の立場では何のありがたみもありません。
次に②団体信用生命保険をみてみましょう。団信と略されますが、万一ローンを払い終わらないうちに亡くなってしまった場合に、保険で残額を支払うというものです。これは借主が自分の家族ためにかけるというイメージなので、納得できます。近頃は、ガンを診断されたらその時点でローンを払わなくてもよいような保険とか、特定の疾病で入院した場合に、入院している間ローンを代りに払ってくれるといった保険も登場し、内容によって掛け金も違います。
都銀・地銀・信金では、だいたい一般的な団信は無料ですので、0.975⇒0.975
ネット銀行でも同じような状態で、0.539~0.68⇒0.739~
フラット35は有料なのでだいたい0.2ポイントプラスです。⇒1.180
団信は、3大疾病特約や8大疾病特約も含めて無料のところもある一方、0.2~0.3ポイント上乗せになるところや、そもそもそのような設定がないところも多く、銀行を選択する際のポイントになるので、よく調べましょう。
③手数料は、銀行がとる事務手数料で、金額に大きな差があります。借入時に一括で支払う場合と、金利に上乗せする場合がありますが、ややこしいので、金利に換算できないところもあるので、ここでは一括支払いで比較します。
都銀・地銀・信金・・・借入金額にかかわらず、5~10万円
ネット銀行・・・融資金額の2.18%程度
フラット35・・・融資金額の2.18%程度
さて、こうしてみてくると、あまり差がなくなってしまいます。フラット35は、このほかにも設計審査や現場検査の費用もかかり、ほかの銀行の10年固定の金利を考えると、必ずしも得とは言えません。
だったら近くの銀行に頼めばいいのということになるのですが、そうでもありません。
借入金額・保険の考え方・借入年数・返済方法などによって、どの銀行が有利なのかは変わります。ちょっと手間はかかりますが、比較検討する価値はありますよ。