重要文化的景観保存事業
重要文化的景観というとあまり耳慣れないかもしれませんね。
先日天橋立が認定されたことで少しニュースにも出たのですが、地域の人々の生活や風土に深く結びついた特有の景観として、保護をしてくため、国が認定をしています。
京都府では2009年に宇治市が認定を受けています。
JR宇治駅を降りて宇治橋通り商店街に向かうと、真正面に中村藤吉本店というお茶屋さんがあります。
こちらの店舗が、重要文化的景観の重要構成要素として指定され、往時のたたずまいを復元するための工事をすることになりました。
以前から建物の修理などをさせていただいていたご縁から、今回の改修工事も任せていただくことになり、当社の得意とする職人技を駆使し、取り組んでいるところです。
写真は現在の状況です。
明治28年に建てられた時のままの大黒柱や地棟・梁はそのままにして、耐震補強も行っています。
壁に張られているのは荒壁パネルというもので、昔ながらの荒壁の素材で作られたものです。
実験により耐震性が確認されており、耐力壁として使っています。荒壁を現場で施工しなくて済むので、工期が短縮できます。
外観のポイントとなる越屋根も姿を現しました。
ちなみに店舗は通常通り営業しておられ、現場は今日からお休みですが、お店は例年通りお正月も開いています。
工事中の藤吉さんを見るチャンスもなかなかありませんので、のぞいて見られては・・・