
健康・自然・家づくり「そよかぜの家ダイアリー」
地盤改良
最近では地盤調査を当たり前のようにするようになりました。
何十年も前から建物が建っていて、その建物が不同沈下などを起こしていなければ、安定した地盤であると推定できますが、今回は更地になってから購入した土地なので、それを見ることはできませんでした。
けれども、このあたりは、旧街道沿いにあたり、それこそ奈良・平安時代から建物が建っていたかもしれないようなところである上、近隣の建物を見る限り、特に損傷のあるようなものはありません。そのあたりから考えて、おそらく改良はしなくてよいだろうと、タカをくくっていたのですが・・・
いざ調査をしてみると、軟弱な層が点在しており、柱状改良をするよう解析結果が出ました。
こうなると改良しておく方が安心です。
オーガーで掘ったときに、丸い石がたくさん出てきました。やはり木津川の氾濫が繰り返された土地だというのがわかります。
写真は、湿式柱状改良を終えたところ。
基礎の外周部は根入れが深いので、杭頭も低くなります。
ロフトは子供たちだけの秘密基地のようでした
先日引渡をしたお宅に点検に伺いました。
特に不具合もなく早々に点検を終えたところ、子供たちがいろいろと新しい家について自慢をしてくれました。
なかでも一押しは、このプラレール。
トンネルやスロープをつくってあります。
実はこれ、ロフト(屋根裏部屋)につくってあります。
ロフトなら、プラレールを広げたまんまにしておいても、お母さんに叱られることはありませんから、いつでも遊ぶことができます。
写真には写っていませんが、この横には、お姉ちゃんと妹さんがつくったお人形さんの家がありました。
そうなんです。真夏の屋根裏部屋で遊べるなんて、すごいと思いませんか!
さすがに真夏の日中のロフトは・・・と思うのですが、ご覧の通り、子供たちは平気で遊んでいるようです。
実は、ここのお宅は、2階ホール部分をファミリールームにし、その上にロフトを設けているのですが、ファミリールームの高いところにエアコンをつけているので、ロフトにもエアコンの冷気が多少は届いてくれます。
さらにこのエアコンの風は、吹抜けのシーリングファンの活躍もあって、家全体に行きわたります。
昨日のような暑い日の日中でも、エアコン一台で過ごしておられました。
そう、性能だけでなくそれを生かすデザインが重要なんです。
これが「健康住宅そよかぜの家」です。(ちょっと自慢です)
京田辺の39.9℃
このところ京田辺が全国ネットになっています。
先日9月の国内最高気温を記録したとして、ニュースに出ていたのですが、昨日の京都新聞に、アメダスの測定器がつる草で覆われている写真が載っていて、データの信ぴょう性が問われると書かれていました。
それがまた夕方のニュースでどっと報道されて、ちょっと有名になりました。
今朝の新聞では、39.9度は今のところ公式データとして認めるけれども、さらに検証するとの発表が報じられていました。
すぐお隣の京田辺市のことですので注目していますが、あまりうれしい話題でもありません。
けれども、京田辺市のアメダスがそうだったのだから、全国に数千か所(?)あるポイントはどうなのだろうかと思ってしまいます。
京都府下の全個所を点検するよう指示があったらしいですが、他の府県は大丈夫??
高齢者のデータが嘘ばっかりでしたから、気温のデータも怪しいかもしれませんね!?
屋根裏部屋の大掃除
なんでこんな真夏にとお思いでしょうが、そよかぜの家なら大丈夫です。
御承知の通り、愛犬ファインが合宿訓練に行っているのですが、「その間にやる!」と、妻が燃えておりまして・・・。
なんと、昨日は5時間も屋根裏部屋に閉じこもって格闘していたのだとか!?
それでも、妻いわく「意外と涼しかったで」だそうです。
工事中に、屋根裏部屋の作業をする職人さんが、真夏でもそれほど暑くないと言ってくれますが、主婦の証言としては新鮮です。しかも5時間とは・・・よく頑張りました。
平成の京町家
このところ京町屋ブームが加速しています。
古い京町屋を改装したレストランや雑貨屋さんなどの店舗が続々とオープンし、不思議な空間を楽しめるようになりました。
また、町家を改修して、旅館やホテルにしているところもあり、京町家を体感できるツアーなどもできるそうです。
京都市内にはまだまだ数千件の町家が残っていると言われ、その保存を望む声が高まっています。
しかし、現実的には、昔のままのつくりでは、冬の冷え込みは耐えられず、空き家が増えています。
以前私が、町家に暮らす方とお話しする機会があり、町家での暮らしぶりについて尋ねたところ、「辛抱します」と言われたのが印象に残っています。
昔の家では、火鉢にあたって寒さをしのいでいたのですが、今もその暮らしは変わらないのです。風通しが良い家は冬は家の中でも氷が張るほど冷え込みます。そんな家での冬の暮らしは”辛抱”あるのみだとか・・・
夏は打ち水をすれば、風が通って涼しいイメージがありますが、実際は防犯性などから窓を閉めないといけませんし、そもそも、今年のような暑さでは、エアコンなしでは過ごせません。そうすると、断熱性が極めて低い構造の京町家は、とってもすみにくい家ということになってしまいます。
まわりの環境が大きく変わり、ライフスタイルも変わった今、外観や内装のデザインは魅力的でも、性能には、ずいぶん手を加える必要があります。さらに、耐震性や防火性ということになると、どうしようもないというのが現実ではないでしょうか。
そう考えると、何も古い町家の改修にお金をかけなくても、新築すればいいんじゃないと私は思います。
今なら、昔ながらの木組みで家を建てることのできる大工さんもたくさん残っていますから、現在の耐震・断熱の技術とあわせれば、まさにハイブリッドなnew京町家ができると思います。
ということをいつも申し上げてきたのですが、ついにその時がきたのか!!
「平成の京町家」と銘打って、京都市が大きな舵を切りました。
いままで、改修ばかりに取り組んでいたのですが、前述のようなハイブリッド京町家を「平成の京町家」と呼び、認定をするそうです。
しかも、先着5件には200万円の助成金がもらえます。
さらに、長期優良住宅の認定も受けることになるのですが、木のいえ整備促進事業の助成金100万円もあわせてもらうことができ、税制優遇も受けられます。
これはメチャメチャ得ですよ!!
でも先着5件ということは多分いまからご相談いただいても間に合わないでしょうから、来年の枠に期待しましょう。
エコカー助成金
エコカー助成金が9月末で終わるとニュースで言っていました。
9月末にならなくても、予算を使い切った時点でなくなるのだとか。
一方家電エコポイントや住宅エコポイントも12月で終了する予定で、延長するだのどうだの情報が錯綜しています。
あまりニュースなどでは言われていませんが、長期優良住宅普及促進に関する助成金(100万円)については、10月中で受け付けが終了します。
この受け付けをするためには、事前に、①技術的審査を専門機関で受け、②都道府県等の認定を受け、③建築確認済証の交付を受けておかなければいけません。
①におよそ3週間、②に2週間、③に3週間(①②と並行してできます)ので、都合5週間(稼働日数で)はかかります。
当然ながら、技術的審査を受けるための書類作成に時間を要しますから、プラン決定後、1.5カ月かかってしまいます。
逆算すると、この助成金を使うためには、9月中旬にはプラン決定をしておかないと間に合わないということになります。
通常、設計を始めてからプラン決定まで短くても1カ月くらいかかりますから、実質的には今からスタートしても間に合わないということになります。
助成金をあてにしていた方は残念ながら、来年に期待しましょう。
倉敷~徳島
お盆休みに倉敷まで行きました。
鷲羽山の展望台から瀬戸大橋を見降ろします。
美しい景色ですが、向う岸には坂出コンビナートが見えます。
戦後重工業による復興の原動力となった工業地帯です。
100年前の風景はどんなだっただろうか??
鷲羽山のふもとに、昔回船問屋というところがあって、北前船でにぎわった往時の様子が再現されていました。
その建物の中にあった、水屋です。今でいうシステムキッチンですね。
なかなかレトロでよいです。これ実際に使われています。
鷲羽山に一泊して、翌日は四国にわたりました。
阿波踊りが終わったばかりの徳島は、まさに祭りの後といった感じ。
阿波おどりで女性がかぶる編笠の形をしています。
なかなか美しい木組みでした。
ファインがトレーニングに
我が家の愛犬ファインがドッグスクールに入学しました。
今月は何かと家を空けることが多く、あちらこちらに預かってもらおうかと考えていたところ、1カ月間預かりレッスンというのがあると教えていただきました。
前々から一度きちんとレッスンを受けさせたいとは思っていたのですが、踏ん切りがつかず、2年以上経ってしまいました。
料金もペットホテルに数日預けるくらいでよいですし、これはよい機会だと思いきって参加しました。
長岡京ドッグスクールのブログhttp://ameblo.jp/nagaokakyo-dog/entry-10611022730.html#mainに、ファインの様子を紹介してくれました。
なんだかかわいそうですが、里心がつくので面会はできません。
立派になって帰っておいで!!
カレーうどんの日
どうでもいい話ですが、8月2日がカレーうどんの日になったそうです。
なんでも、今年がカレーうどんができて100周年なのだとか・・・
実は私はカレーうどん、いや、カレーが大好きなのですが、カレーうどんも年中食べます。
そんな私が、この夏初めて体験したのが冷たい”カレーそうめん”です。
そうめんも大好きなのですが、ふつうにつゆにつけて食べるだけでは飽きてしまいます。
そこで、わが妻が、冷やしカレーうどんのたれなるものを買ってきて、ぶっかけそうめんをつくってくれました。
これはウマい!!私のツボです。
ぜひお試しください。
エアコン室外機の風
このところ猛暑日が続いています。
なんだか35℃くらいは当たり前という状況になってきました。
この”気温”というのは、昔、百葉箱というのがあったのを覚えておられるでしょうが、百葉箱の中にある温度計の温度です。つまり、風通しの良い日陰の家の中の温度ということです。
風通しの良い家はエアコンが要らないなんて言いますが、風通しの良い家であれば、気温37℃の日は、室内が37℃ということになります。
そよかぜの家は、その名の通り、家の中の風通しにも配慮した設計を行いますが、機械換気を計画通りに動かすためには、窓を閉めて気密性を高めた状態が最適です。つまり、窓を閉めている方が換気は確実に行われているということです。
真夏の日中は、いくら風通しを良くしても、外が暑いんだから暑くなるばかりです。むしろ、断熱性の高い家は、窓をピッチリと閉めている方が涼しいのです。
尖山ショールーム(自宅)では、24時間1~2台のエアコンが運転していますが、1か月の電気代は真夏のピーク時で2万円あまりです。断熱性・気密性が高いので、家中の温度が27~8℃に保たれます。
しかし、このところの猛暑のなかでは、寝室や子供部屋のエアコンも運転しないと足りません。
この暑さがいつまで続くのかと思っていたら、明日あたり恵みの雨が来そうです。
少し雨が降ると、まわりの土地全体を冷やしてくれるような気がします。自然の力は偉大です。
ところで、エアコンの室外機の風が、お隣の窓に向いているので気になるということがよくあります。
そんなときの秘密兵器があります。
写真のカバーのようなものが、上吹き出しガイドと呼ばれるものです。
これをつければ排気が上向きになるので、お隣にご迷惑はかかりません。
住宅照明の調光が進化した
近頃LEDの照明器具がずいぶんと充実してきました。
それとあわせて、演出照明が住宅にも積極的に取り入れられるようになってきました。
そもそも、LEDは省エネで長持ちだけれども、演色性がよくないとか、調光できないとか、とてつもなく高いとか、いろいろと欠点がありましたが、それらの欠点を克服し、新しい時代をつくろうとしているようです。
そのひとつが、住宅用の調光システム。
今まで調光できなかった、蛍光灯やLEDもあわせて調光することができるのですが、今までのライトコントロールスイッチとは次元の違う代物です。
ひとつひとつの器具を調光するのではなく、複数の照明を組み合わせて演出するさまざまなシーンを記憶し、ボタンひとつで切り替えをしてくれます。さらにタイマーを使ってコントロールすることも可能です。
値段は少々高くつきますが、スゴイと思います。
とはいうものの、住まいの照明にそこまでやる必要があるのかは少々疑問です。
そよかぜの家には、どちらかというとテーブルにローソクを置いてみたり、アンティークのスタンドを置いたりというような、ちょっとローテクでアナログな感じが合うのかもしれません・・・
大雨・・・
今日は猛烈な雨でした。
このところ、1時間当たり100mmを超えるような猛烈な雨が各地で記録されています。
そんな雨は、私はまだ目の当たりにしたことはありませんが、今日断続的に降っていた強い雨が、1時間降り続いたなら、多分100mmくらいになるのかなと、想像するのがやっとです。
ニュースなどでも耳にされたこともあるかもしれませんが、日本の防災対策のなかで、集中豪雨に対する対策は、最高で1時間当たり50mmの雨を想定しています。
これは、当時の統計データのなかで、一番強い雨が50mmくらいだったので、100年に一度の大雨に備えるには、50mmの雨に耐えなければならないということだったのです。
ところが、ここ数年、50mmどころか100mmというような雨が記録されるようになって、防災対策が根幹から崩れているのが現状です。
私の地元のように、田んぼがたくさんあると、一時的に遊水池として機能してくれますが、都会の真ん中では、すべての雨水が一気に水路に流れ込み、大きな被害をもたらすことになります。
既存の水路の幅では到底処理できない量の水が流れ込んでくるような事態が、日常的に起こるかもしれません。
さて、1軒の家に目を向けても、雨対策を考え直さなければならないかもしれません。
たとえば、樋の大きさはどうでしょうか?今日のような猛烈な雨が降っているとき、まわりの家の樋を見てみましょう。縦樋に飲み込みきれない雨水が、軒からあふれていることがあります。
縦樋が飲み込めない理由は、単に縦樋が細いということではなく、その先にある地中の雨排水が細いということも考えられます。住宅の排水設計も、お国にならって雨量の想定をしていますから、足りないのも当然です。
まあ、敷地内の排水管だけを太くしても、注ぎ込むはずの側溝があふれていたら、どっちみち流れませんから、我が家だけ助かろうという考えは成り立ちません。
つまり、残念ながら「仕方ない」というのが実情なのです。
庭のオリーブが大変なことに・・・
長期優良住宅の基礎配筋
長期優良住宅といっても、そよかぜの家で通常建てているしようとさほど変わるものではありませんが、構造面で少し違いが出る場合があります。
以前に水平構面のお話をしましたが、今回は基礎の話です。
木造で住宅を新築する場合、今やほとんどがベタ基礎です。
そよかぜの家では、ある程度仕様を統一して、配筋・スラブ厚などを決定していました。
今回、長期優良住宅の設計にあたり、「木造住宅のための構造の安定に関する基準に基づく横架材及び基礎のスパン表」というガイドラインに沿って、配筋の見直しを行いました。
この○○○スパン表なるものは、1件ごとに構造計算するのは大変なので、やや過剰にはなっても不足はしないよというような仕様になっています。
配筋についていえば、建物の隅角部に耐力壁が来る場合の補強などが、加わります。
ご覧の写真は、昨日配筋検査を終えた現場です。
この現場は、1階の部屋がかなり広く、間仕切りも少ないので、基礎スラブのスパンが大きく、間仕切りの開口部のスパンも大きくなります。
スパン表が安全側に見ているのに加え、現場での施工性を考慮し配筋を単純化する際にまたまた安全側に設計しますから、ご覧の通り、鉄筋だらけです。
鉄筋の値段が安いとはいえ、重量にすると通常の2~3割増しくらいにはなっています。