現場情報
江戸時代の井戸らしい・・・
埋蔵文化財の包蔵地に指定されている木津川市内の現場で、こんなん出てきました。
掘っているときに出てきたのではなく、先日の雨の後、このようにえぐれていました。
文化財保護課の方に見てもらったところ、江戸~明治のころの井戸の跡だそうです。記録をとったので壊してもよいとのことで、一安心。
建物にはあたらないのですが、排水管を通すのに石をどけないといけません。
それにしても、そんな大雨でもなかったのに、大きな穴が開いてしまいました。ここの土はどこに流れていったのでしょうか??
前面道路は年末に下水と給水管の取替工事をして掘り返していたので、そっちに流れていったのかもしれません。建物の下は調査しましたが、良くしまった堅い地盤だったので(実際に掘る時も相当堅かった)問題はないでしょうけど。
給湯器のリモコン表示が消えた!?
先日、ガス給湯器のリモコン表示が消えて動かないというお電話がありました。
給湯器などの設備機器は、電源を入れなおしすることでリセットできるので、それで直ることが多いのですが、今回は、電源自体が入らないとのこと。
給湯器本体に漏電ヒューズのような装置があり、雷などの影響で作動すると、このような症状になることがあります。
さっそく、漏電ヒューズのリセットの方法を予習して、現場に見に行きました。
すると、なんとコンセントが抜けているではありませんか!!
抜けているコンセントをさし直して修理完了!?ややこしいことでなくてよかった。
でも、どうしてコンセントが抜けたのでしょうか。
コンセントは、給湯器本体の下のカバーの中で接続されていて、なかなか外れるものではないのですが、野良猫でもぶら下がったのかもしれません。
念のため、余っている線を短く束ねておきました。
ところで、前述の漏電ヒューズのリセット方法について、本体カバーを外すと復旧ボタンがあるので、電気の分電盤の中にあるブレーカーの復旧と同じ要領で操作すればよいのですが、もっと簡単な方法があります。
コンセントをいったん抜いてさし直すと、復旧されるのだそうです。もしもこんな症状になった時はお試しください。それでも直らない時は無理せず専門家に相談しましょう。
タイル張りの浴室
お風呂のリフォームをさせていただきました。
ユニットバスはどうもいやだというお客様だったので、在来のお風呂をご提案。
タイルは細かなモザイクをお選びいただき、とてもかわいく仕上がりました。
仕上がりを見るとわからないのですが、こうなるまでに結構苦労をしています。
お風呂場の水掛り部分はブロックなどを立ち上がって施工するのが一般的ですが、こちらのお風呂を解体すると、ブロックの立ち上がりはなく、木質のパネルの上に防水が施してありました。その防水が十分ではなかったため、窓の下や入り口の下が腐ってしまったようです。
今からブロックを積んで柱を縮めるというとたいへん大掛かりになるので、腐った部分を取り除き下地を作り直したうえで、防水をきっちりとして仕上げました。
また、小さいスペースにタイルを張る場合は、タイルの割り付けがシビアになります。
木造の建物は、モジュールで構成されているので、サッシの寸法などもタイル寸法と合わないことが多く、なかなかバチッと割り付けできません。
今回はモザイクも2種類用いて、なんとかそれなりに収まりました。
文字の正体は・・・
文字は解読できませんでしたが、どうやら使い終わった帳面のようでした。(呪文などではありません)
それはともかく、昔はふすまの下張などに、使用済みの紙を使っていたのですが、今回は壁の補強に使ったものと思われます。
紙の下にはご覧のような桁が隠れており、木材の動きで壁が割れないように、工夫をしていたんですね。
蚊帳(かや)を貼っている部分もありましたが、より強度のある和紙がここには使われたのでしょう。
ちなみに桁の下に見えるのは、木ずりと呼ばれる壁下地で、隙間を開けて木を打って、土を塗った時にはがれにくいようにしています。
今回の修理では、この部分にラス網(金網)を使って補強して塗り付けます。塗るのも土ではなく、しっくいに軽量骨材などを混ぜ、軽くて強度のある下地を作ります。
下地の状態によって補強方法を見極め、塗る材料の配合も工夫をしています。天候によっても微妙な差があり、最後は職人さんの勘がたよりです。
構造見学会って何を見るの?
一般の方にとって、現場を見に行ってもなんだかよくわからないんじゃないでしょうか。
せっかく構造を見に行くんだったちょっと情報を持っていった方が楽しみも増えます。
そよかぜの家の構造をみるための予習に役立つコラムをアップしました。
チェックしてみてください。
上棟式
9日金曜日に2015年最初の上棟式を行いました。
天気も最高、抜けるような青空です。
お客様のお仕事の都合で、お昼に式を行いました。
宵組(よいぐみ)といって、前日から建て方をしていたので、当日のお昼にはだいぶ出来上がっています。
式典の後、骨組み状態のお家をご案内しました。
ご家族全員お越しいただき、大工さんとご対面。
プレカットの場合、上棟時にはじめましてということも多く、今回もそうでしたが、これから完成後もずっと続く長ーいお付き合いが始まります。
お客様にはなかなか見ていただけない、屋根の上の写真を一枚ご紹介。
銀色に輝いているのが断熱材の表面のアルミ箔です。
こちらのお宅ではウレタンフォームの中でも特に断熱性能がよいアキレスキューワンボードを使っています。
この写真だけみると、そういうもんなんだと思われるでしょうが、実はこの断熱材の張り方にも当社ならではの工夫があるんです。
この一枚の写真の中に、いくつもの現場で改良を重ねてきたヒミツが集約されています。
マンションで漏水事故
以前お風呂のリフォームをさせていただいたマンションで、トイレと洗面の床が変色してきたので張り替えてほしいとの依頼がありました。
見に行ったところ、クッションフロアがまだらに変色していました。前にお風呂を入れ替えたときに、給湯配管からの水漏れがあったので、もしやと思いましたが、夏ごろから変色し始めたとのことなので、それだけ長期にわたって漏れているなら下階に影響があるだろうから、掃除で使った薬品がきつかったなどが原因かと判断し、CFを張り替える段取りをしました。
数日後、張替の職人さんと一緒に伺って、めくってみたところ、下地の合板が湿っています。そればかりか、カビが生えて黒くなっているではないですか!!
まさか!!お風呂から漏水!?あるいは配管か!?
えらいことになったと、設備屋さんを呼び出し点検をしたところ、どうやら追炊き配管からの漏水が疑われます。
日を改めて、床をめくり、配管修理をすることにしました。
床をめくって配管を取り出し、配管をカバーしている樹脂管を外してみてびっくり。
写真右上のところで、給湯管が折れているではないですか!!
切り取ってアルミテープをはがしてまたびっくり。ご覧のとおりです。これでよくお湯が流れていたな。
ともあれ、当社が施工したか所で漏れたのではなかったので、ホッとしました。
それにしても、おそらく新築時に損傷したものと思われますが、ひどい話です。
前回の漏水は、同じ追炊き配管のもう少し先の浴槽近くのピンホールでしたが、ピンホールができたのも、ここが原因だったのかもしれません。
お客様にはお気の毒なことですが、ありえないような事故です。
このマンションは大手ゼネコンの施工だそうですが、ピット部に3cm位水がたまっていたにもかかわらず、下階に漏水がなかったという点では、素晴らしい施工です。そんなスーパーゼネコンでさえ、こんなありえないようなミスを犯すのですね。
追炊き配管用の銅管はすべて抜き取り、新たに樹脂管を挿入して工事完了。
これでもう心配なし、であって欲しい・・・・。
お盆休みを利用して・・・
お盆の間現場がお休みになるので、その間を利用して、新しいツールを導入しました。
いまさらかもしれませんが、タブレットを導入。
見慣れない、いかつい姿をしていますが、中身はipadmini。
iphoneとおそろいの防護カバーをつけました。
防塵防水はもちろん、1.2mからの落下にも耐えるという強靭なカバーで、現場に持ち歩くためには心強いシロモノ。
さて、何に使うのかというと・・・
このところモバイルからの通信環境もよくなったので、思い切って電子データの大半をクラウドに置くことにしました。
パソコン等で編集した内容はすぐさまクラウドデータと同期されるので、打合せに伺った先や現場でも、携帯端末を使えばいつでもどこでも、事務所にいるのと同様に必要な資料にアクセスすることができます。
設備の図面のなどは枚数が多く、打合せによって何度も更新されるので、ついつい最新図面は持ってないわなんてことになりがちだったのですが、これで一気に解決!たくさんの図面を持ち歩く必要もなくなりました。
お客様との打ち合わせの際にも、こんなイメージですよと写真で確認できます。
車での移動がほとんどの私にとっては、充電もさほど心配ないので、ものすごく便利になりました。
施工事例を更新しました
施工事例を更新しました!!
年度末に竣工した現場をご紹介しています。
見どころは・・・
宇治市の重要文化的景観保存事業として工事をさせていただいた、中村藤吉本店様の写真も載せています。
(完成時のものなので、什器備品ができておらず殺風景ですが)
ウッドデッキ完成
桧のウッドデッキが完成。
京都周辺でとれる桧は赤味が多く節も美しいのが特徴。もともと桧はムシに強い木なので、風通しの良い状態であれば、保護塗装などをしなくてもそこそこ長持ちします。昔のお家の濡れ縁などがそのよい例です。
今回は、新築時に施工された桧のデッキが10年程で傷んでしまったとのことで、修理の依頼を受けました。桧なのに10年程で傷んでしまったのです。
写真左手に花壇スペースがあり、新築当初は植栽がしてあったそうですが、この植鉢部分がデッキとほぼ同じ高さまで盛られ、水やりのたびにぬれて湿気ていたことと、通気がほとんどとれていなかったことが原因と考えられます。
新設するにあたり、花壇はすでに土が減らしてあったので、土留めブロックを一部取壊し、換気口としました。さらに、花壇ブロックの上に土台を敷いてあったものを、少し内側に離して、左手全面から通気できるようにしました。また、デッキの隙間も以前は8mm程だったのを15mmくらいにしました。
これで大丈夫かと。
見た目も木肌の美しさがあるので、塗装せずに経年変化を楽しんでもらいます。
耐震改修
昭和56年以前に建てられた建物を耐震診断すると、びっくりするような数字が出ます。
こちらのお宅も、「0.20」という評価です。
評価点が1.0以上あれば、「一応倒壊しない」、1.5以上で「倒壊しない」という風に表現されます。0.7~1.0は「倒壊する可能性がある」という表現になります。
耐震診断のプログラムは年々改良を重ね、効率的な耐震補強計画を策定することができるようになってきました。施工範囲をできるだけ小さくしながら、最大限の効果が発揮できるように、コンピューターでシミュレーションを繰り返して改修プランを作成します。
今回は、意匠上瓦を採用したいとのご意向もあり、評価点を1.0まで引き上げることにこだわらず、バランスよく補強をして、0.7を確保しました。
京都府下であれば、昭和56年以前の建物が耐震補強を行う際に、最高90万円の補助金をもらうことができます。昭和56年というと、築32年です。本格的な耐震改修には相当なお金がかかることから、建替える方が得との考えもあり、なかなか活用が進んでいません。そこで、暫定的に評価点1.0に達しなくても0.7以上であれば補助を受けられるようになっています。
今まで住んできた家のイメージを残しながら、家族構成の変化に応じてリフォームしたいというご相談から始まったプロジェクトでしたので、補助金はタナボタな感じです。