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健康・自然・家づくり「そよかぜの家ダイアリー」

雨漏りはまだ止まっていなかった

5月にここで報告した雨漏りの続報です。

9月になってまたカビが生えてきたという連絡を受け、今度は違う角度から検証しました。

まず、内部のカビが生えている個所をめくり、下地もとりました。すると、下地の木材が湿ってカビが生えています。

この状態で上から水をかけるのですが、前回は漏れるところがなかったので、怪しいところをコーキングしました。

したがって今回は、前回怪しいと思わなかった少し離れた所も含めて検証をしました。

天窓から1mほど離れたところで、わずかに埃がたまっていした。これは風向きとわずかな高さのひずみによって水が吹きだまるような状態になっていたと推測できます。そこで、この部分に水をかけ、さらに重なりの部分に向けて水を押し込んでやると、しばらくして水が内部に落ちました。

うっすらと埃が残っている

この部分は、鉄板が10cmほど重ね、さらにその先10cmくらいまで差し込んでいます。重なっている部分は毛細管現象で吸い上げたとしても、さらにそこから10cm水が登ることは考えにくいです。日を改めて、この部分の鉄板をめくってみることにしました。

そして昨日めくってみると、写真のようにジョイントのコーキングをしていないところがありました。もちろん、表面ではなく、下側(重なりの部分)に捨てシールはしてあるので、ここから侵入しても中までは入らないはずですが。さらによく見ると、重ねの部分に念のためビスで抑えているところがありました。ビス頭はもちろんコーキングしていますが、鉄板の重ね部分まではコーキングが入らないので、先程のところから重なりの部分に入った水が、(白く見えているところは、鉄板のムダ折部分が重なっていたところで、ここを水が流れたものと思われます。)このビスの位置までたどり着き侵入したと考えられます。

つまり、強風で鉄板の重ねの内部に侵入した水が、鉄板先端部のムダ折の部分を横走りし、下張りの鉄板のジョイント部で吸い上げられ、ビス穴から侵入したということになります。当然ゆるいながらも勾配があるのですが、水は勾配に逆らって進んでしまうものなのです。

この事例は、通常ではやらない無理な勾配での施工でした。しかも、接続する母屋と離れの屋根・その下地に入るかもしれない水も拾わなければならず、鉄板ジョイントはその水の出口でもあるのです。ですから、上から来る水が入らないように全部シールしてしまってはいけないのです。

板金屋さんと相談し、大型の水切りいったい型の鉄板を取付、水の排出を妨げないように縦にコーキングを打って貼付ました。念のために打っていたビスは今回は打ちませんでした。

これでしばらく様子を見ていただくことになりました。