文字の正体は・・・
文字は解読できませんでしたが、どうやら使い終わった帳面のようでした。(呪文などではありません)
それはともかく、昔はふすまの下張などに、使用済みの紙を使っていたのですが、今回は壁の補強に使ったものと思われます。
紙の下にはご覧のような桁が隠れており、木材の動きで壁が割れないように、工夫をしていたんですね。
蚊帳(かや)を貼っている部分もありましたが、より強度のある和紙がここには使われたのでしょう。
ちなみに桁の下に見えるのは、木ずりと呼ばれる壁下地で、隙間を開けて木を打って、土を塗った時にはがれにくいようにしています。
今回の修理では、この部分にラス網(金網)を使って補強して塗り付けます。塗るのも土ではなく、しっくいに軽量骨材などを混ぜ、軽くて強度のある下地を作ります。
下地の状態によって補強方法を見極め、塗る材料の配合も工夫をしています。天候によっても微妙な差があり、最後は職人さんの勘がたよりです。