懐かしの墨つぼ
ご近所の方からいただきました。
これは「墨壺(すみつぼ)」といって、主に大工さんが使う道具です。右の方の穴があいた部分に綿をつめ、そこに墨をしみこませておきます。左の車状のものが、糸巻きになっていて、糸が綿の中を通って、右端の「カルコ」と呼ばれる針のついたつまみにつながっています。カルコを差し込み、糸を引き通してピンと張って、糸をはじいて線を引きます。線を引いた後は、カルコを抜いて、車の部分を手で回して糸を巻き取ります。
私が子供のころ、自宅の物入れを子供部屋に改造てもらったのですが、その時、大工さんが当たり前のように、墨壺で線を引いて行くのを見て、「定規を使わずにこんなにきれいに線が引けるなんて!!」と感動したのを覚えています。
今は自動巻き取り式のものが当たり前になり、こういう形を見ることはなくなりました。