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健康・自然・家づくり「そよかぜの家ダイアリー」

お茶屋さんとおやかたさん

鴨川塾でお茶屋さんを見学に行った。もちろん朝からですので、芸者さんも舞妓さんもいませんが、お茶屋建築なるものを見に行ったのです。

花見小路にある、松八重さんというところをお訪ねし、お茶屋文化を研究しておられるという京都女子大学の井上准教授から、京都の花街(かがい)の変遷などをお聞きしました。

お茶屋といえば、舞妓さんや芸子さんをよんで遊ぶところで、「一見(いちげん)さんお断り」が原則です。今回参加した塾生は、だれも行ったことがありません。私はかろうじて何度か連れてもらったことがありますが、舞妓さんをその席に呼んだのではなく、たまたま来ていた(他のお客さんが呼んだ)舞妓さんに、一曲(というのか?)だけおどってもらったというくらいで、もちろん自分でお金を払ったわけでもありませんので、自分で手配できるお茶屋というわけでなく、つまり一見さんです。

最近では、お茶屋さんの中にバーを設けているとこも多いらしく、そこならそれほど敷居も高くなく、そこらへんのショットバーと変わらない値段で、ちょっと雰囲気を楽しめるみたいで、松八重さんにもありました。

さて、お茶屋と置屋というのがありますが、置屋(おきや)とは舞妓さんや芸者さんがすんでいるところです。お茶屋さんは場所を提供するだけで、芸者さんや舞妓さんは置屋さんからやってきます。

京都では、この置屋さんのことを、「おやかたさん」と呼ぶのだそうです。置屋のお母さんはいわば師匠のような存在ですから、”親方さん”なのかとも思いましたが、そうではなく”お屋形さん”という意味みたいです。

ところで、お茶屋建築というのは、京町屋と数寄屋が合体したような感じでした。

一階は小さな部屋(構造的には離れていないが”離れ”という)をふくめ数寄屋造で、2階の広間は書院づくりで、広間の横の廊下が1間(2メートル)ほどの幅があり、ここが襖をはずすと舞台になります。

古い建物がそのまま使われているので、素材はすべてホンマモンです。今作ろうと思ったらスゴイお金がかかるでしょうが、傷みもひどく、管理が大変なようです。建築的にはいろいろ勉強になるものがありました。